2009/02/27

カンザスのクリエイティブ集団MK12

アメリカはミズーリ州カンザス在住のクリエイティブな男子5人組MK12をご存知でしょうか?

プライベートな作品からナショナルクライアントまで、グラフィック、フィルム問わず好き放題に作品を作っている彼ら。
彼らの作品で、個人的に一番好きなPVがこれ。
そしてMK12を知るきっかけになったのもこれ。



sleeping beauty / funkstorung

歌詞の可視化に早送り風の景色。そしてテンポ。心地いい。
モチーフとして車窓とか、平原とか、夜空とか、惑星とか弱いのですが、特にこのPVのディティールはグッと来ます。

こういうのを見てしまうと、ストプラ的なお仕事をしている身としては、クリエイティブへのブリーフの限界を感じてしまいます。
手を動かせる人が、圧倒的な表現を作ってしまえば黙るしかない。

しかしながら、僕らの仕事はアートではないし、現実的には、優れたブリーフを書くことが優れたアウトプットの第一歩であり全てなことは重々承知です。
それにワンコンテンツで完結する仕事でもない。

そんな中、実際には手を動かせない人間としては、ちゃんとしたジャッジが下せるように勉強を重ねるしかありません。

クリエイティブの役割というか、存在意義というのは大きく変わっていくのだろうけれど、どんな形であれ、人の心をグッとつかむアイデアとディティールの作り込みを心がけていきたいです。

MK12
http://www.mk12.com/
funkstorung
http://www.funkstorung.com/plete/

2009/02/25

コレジャナイロボがもはやコレジャナイの域をはるかに逸脱している。

コレジャナイロボとは

コレジャナイロボは、有限会社ザリガニワークスのレーベル太郎商店が開発し、2001年11月10日に発売した木製のロボット型玩具。発売価格は価格は税込み2940円。 子供にロボットの玩具をねだられた親が、間違えてちっとも格好良くない別のロボットの玩具を買って来てしまった。―というシチュエーションを思い起こさせるような姿のロボット玩具。ネーミングは前述の状況で子供の発する「(僕が欲しかったのは)これじゃない!」の声から。
-Wikipedia

ということで、2008年にはグッドデザイン賞を受賞するなど、一部マニアからは絶大な人気を誇る、ゆるふわ愛され系のステキロボです。

そんなコレジャナイロボが、2月下旬から3月にかけて怒濤のリリースラッシュを迎えております。

「コレジャナイロボ・タワレコ」と「コレジャナイロボ・タワレコ(敵)」
(viaシブヤ経済新聞

まずは明日2月27日からタワレコ公式サイトで販売開始となる、「コレジャナイロボ・タワレコ」と「コレジャナイロボ・タワレコ(敵)」(各15体限定)を皮切りに、3/8(日)には渋谷loftでの人気イベント「POPBOX」で、ライブペインティングの後即売される「コレジャナイロボ・LOFT」(6体限定)、そして3月12日(木)〜15日(日)に四谷CCAAアートプラザで行われる「アートショッカーショウ トウキョウ」では、「コレジャナイロボ・C2a」(10体限定)が発売という過密スケジュール。

限定版とはいえあまりに数が少なく、「コレジャナイ」どころか「コレガイイ」と望んだところで手に入らないレアアイテムとなっています。

発売当初は一発屋で終わるかと思われた「コレジャナイロボ」ですが、その強力なコンセプトから、至る所でプレゼンスを発揮し、ここまで人気を集めるようになりました。
アイデアの勝利ですね。

この後どんな展開を迎えていくのかが見物です。
アニメ化とか、しないかな。

2009/02/24

Appleからのアンケートにがっかり。

先日、Appleから「簡単なアンケート調査にご協力ください」とメールが来たのです。
僕は、Apple大好きな人間なので喜び勇んで答えた訳ですが、このアンケートの一部が、大変がっかりイリュージョンな出来だったので、残念な気持ちとともにご紹介いたします。

ちょっと答えちゃった後にキャプチャしてますが、こちら。

え?

(つд⊂)ゴシゴシ

( ゚д゚)

あ、「iTunes」と「iTune」の違いね。はいはい。


。。。ってほとんど同じ設問やんけー!
さらに一問目に「iTunesからビデオをダウンロード」ってあるじゃあないですか。

その他にも、
普通、オンラインでコンピュータをショッピングをする場合、次のどのサイトでショッピングしますか。
という、翻訳ソフトでも使ったの?というような質問文や、
インターネッットにアクセスできる携帯
iPODS
など、自社の製品すらまともに記述されていない程の誤字脱字。
Appleファンとして大変いたたまれない気持ちになりました。



また、これは間違っているわけではないのですが、個人的に引っかかった点。


10段階評価。しかもそれが、


大量に、永遠に続くんです。

僕は調査のノウハウには詳しくはないので、10段階評価というのがどれくらい一般的なものなのかはわかりませんが、一回答者としては大変答え辛かったです。

確かに、10段階であれば細かく評価がとれるという意図なのかもしれませんが、回答者の主観が多分に入って来てしまって、その揺らぎを考えれば5段階とさして変わらないのではと思ってしまいます。
なにより答えていてイライラする。途中で何度投げ出そうと思ったことか。。。

そして、これだけ答え終わるまでハードルが高かった(真面目に答えていたら15〜20分くらいかかりました)にもかかわらず、インセンティブはゼロ。

徒労感とともに回答を終えたのでした。


昨今のユーザーとの対話を重視する流れの中、カスタマー登録してくれている顧客へのアンケートというのは絶好の対話とCRMの機会だと思うのですが、これではマーケ予算で不評を買っているのと変わりありません。

せめて、文字校や調査設計はしっかりやって欲しいですし、壁紙やアイコン程度のインセンティブがあってもいいでしょう。
さらにAppleならば、もう一歩踏み込んだアンケートを期待したいところです。

例えば自社サイト内でフラッシュでのアンケートサイトを構築するとか。
そして、10段階評価にするなら、いっそのことスライダーでのアナログライクな評価にしてみたり、もしくは交差する2軸上でプロットすることによる評価にしてみたり。
設問の遷移の挙動や、クリックした時のレスポンスなどインターフェイスに力を入れるのもありだと思います。

フラッシュにすれば、環境によって回答できない人が出てくると思いますが、そこはApple。
これまでも、ハードウェアのアップデートによってはずされた機能については、過去のユーザーをばっさりと切ってきたわけですから、アンケートだってそのくらい思い切っても良いのでは。

もしくは別途HTMLで用意すればいいですし。(それでフラッシュと同じ結果が出るかは疑問ですけれど)


ということで、ブランディングが「360°」とか「365day」マーケティングによって、プレゼンスを維持することで作られるだのとささめかれる今、こういったアンケートなども気を抜かずに商品のコンテキストに乗っ取るということを徹底したいですね。

2009/02/23

Ao-Nekoのライブに行ってきた。


Ao-Nekoのライブに行ってきた。

本人達のサイトを久しぶりに見に行ったら、aboutとかbio的なものが一切なくなっていたので勝手に説明しよう!

Ao-Nekoとは、大学で出会った音楽仲間が中心になって、仲間が集まり、いとソウルフルな音楽と、カオス系爆笑MCを日夜(ていうか年10回前後)繰り出しているステキバンドである。(たぶん)
そして、ボーカルが僕の小学校来の友人なのだ。


ということで、要は友達のバンドです。でも結構すごい人たちみたいです。

音楽的にはボサとかジャズとかベースでごちゃごちゃっと良い曲作りましたという感じ。こちらで試聴してもらうのが速いかと。

そんなAo-Nekoですが、最大の特徴はMCがあまりにおもしろいこと。
そこらの芸人なんて目じゃないんだぜ!という勢いの、ボーカル葵のMCには毎回お腹が痛くなるくらい笑わせてもらってます。
演奏時間よりしゃべってる時間の方が長い。と思うくらい。

特に名曲「お肉サンバ」では、曲中にお客さんと掛け合いしたり、勝手に色々歌いだしたりして一曲30分くらいの長さになることもしばしば。

とにかく奔放で、話している最中のアクションも大きい。テンポもすごく良いので、話の内容があまりにカオスな場合でもぐいぐい引き込まれます。
曲中だろうとおかまいなしに、しゃべりたい時にしゃべるその感じは、あまりに突き抜けていて感服せざるを得ません。

さらに、お笑いMCばかりかと言うとそうでもなく、歌も相当ハイレベルなため、しっとり歌い込むバラードなんかはちょっと感動してしまう。

そもそも、これだけ奔放にやっていておもしろいのは、メンバー全員がめちゃめちゃ上手いからこそ。
その上で、観客と絶妙の間合いでコミュニケーションをすることで、会場全員をぐいぐい引き込んで行く。

数年前、四谷天窓の年間動員記録を塗り替えたそうですが、納得のクオリティです。


やれコンテンツだ、コンテキストだと騒がしい昨今、Ao-Nekoのようなクオリティをして、これこそがコンテンツだ!と思います。
バンドに対してコンテンツだなんて、レイヤーが違う話に聞こえますが、確固たる技術を持った上で、圧倒的なコンテンツ(楽曲)を提示し、その上でステージからの一方的なものではなく、観客との正真正銘のコミュニケーション(コンテキストの理解)でもって観客を引き込む。

かっこつけて難しいことを書きましたが、要はかっこいいしおもしろいし、何度も見たい人たちっていうことです。
見てると、毎回、元気出る。

そんな仕事を、自分もやっていきたいと思えるライブでした。
Ao-Nekoありがとう。

Ao-Neko
http://ao-neko.net/

Myspace
http://www.myspace.com/aonekoneko

2009/02/06

地獄のミサワさん


地獄のミサワさんが大好きです。

ジャンプスクエアのサイトでGAG MANGA Grand Prix!!に参加中な訳で、勝って欲しい訳です。

大体にして、ペパボが大好きな訳です。オモコロとか大好きな訳です。
オモコロのライターとか、なってみたい。
そしてミサワさんと、渋谷の街に飲みに繰り出したりしてみたい。

2009/02/03

メディアミックスという言葉の違和感。

長いこと、メディアミックスという言葉に対してなんだか違和感があった。

だからといって、クロスメディアとかクロスコミュニケーションとかいう言葉をすんなり受け入れているかといえばそうでもないのだけれど。

今となってはメディアミックスなんて死語な訳だけど、出てきた当時は画期的な概念だったんだろう。(たぶん)

自分が入社した頃は、既にWeb2.0なんていうバズワードも落ち着きを見せ、エンゲージの概念なんかが出てきた頃だったように思う。
だから、メディアミックスとか言っていた時代の広告業界の肌感も知らないわけで、ピンとこないのも当然か、と思っていたのだけれど、どうやらそうではないらしい。

ADKインタラクティブ総研の、「次世代広告コミュニケーション」を読んでいて、ふと気づいたのだけれど、自分はもともとWebありきで、マス4媒体のみの感覚があまりないみたいなのだ。

確かに、小学生の間は4マスのみしか触れていなかった。
けれど、中学に入り、インターネットがやってきて、夜11時からは定額になり、テキストサイトが大流行し、回線速度はどんどん速くなり、コンテンツがリッチになり、ブログが流行って、SNSが流行った。(超おおざっぱだけど。)

そんな中で、Web上で自分から発信したり、知らない人とコミュニケーションをすることについて、特に違和感がなくなっているのだ。

なので、生活者同士のコミュニケーションや、情報の非対称性の崩壊抜きの感覚が、言ってることはわかりつつも、全然ピンとこないようである。

中学生以降でWebに触れている僕でさえこんな感じな訳だから、今のデジタルネイティブと言われる人たちは、ますますを持ってコミュニケーションについての新しい感覚を持っている人がたくさんいるんだろう。
物心ついた頃からWebがあり、昔とは比べ物にならないほどWeb上での他人とのコミュニケーションも豊かになっているわけで。

その一方で、未だにWeb上でのコミュニケーションに抵抗がある人も非常にたくさんいる。

ブログやってますとでも言おうものなら特殊な人扱い。
最初にWebで友達になって、その後遊びにいったりしました。なんて言えば、オタクだなんだと言う。
Webをテレビやラジオと並列でマス的メディアの一つとして捉えている。

こんな人が(びっくりすることに)まだまだたくさんいるのだ。


昨今のわずか5年ほどにおける急速なWeb/テクノロジーの発展と、それに対する若年層の対応力を考えれば、筋金入りのデジタルネイティブが業界に傾れ込んできて、勢力図を塗り替えるのも非常に急速に進んでいくと思われる。

その時に、脱落する人と、生き残る人がきれいに二極化するんだろうな。


そんな時代だからこそ、逆に広告の歴史をしっかりと学んでおかねばと思ったのだ。
メディアミックスという言葉が、自分の生きてきた感覚からはピンとこないとか言ってないで、その言葉が出てきた時代の背景や、マーケティングを知っておくことは大切なことだと思ったのだ。

ほら、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」っていうし。

2009/02/01

Teiten始めました。


ペパボdaiskipさんが開発したサービス、Teiten始めました。
僕のアカウントはこちら。
http://teiten.org/aki-55p

ウェブカメラでの定点観測写真が一定間隔で勝手にWebにアップされるサービス。
Twitterとも違うし、Ustとも違う雰囲気が伝わってきます。より生活感がある感じ。

今んとこ人数少ないですけど、もっと濁流感溢れる様相になったらすごく楽しそうです。
インタラクティブな要素は今のところfollow機能だけですが、コメントがつけられるといいのに。


実はこのサービス、最近、お仕事で色々と考えていたアイデアに極めて近く、初めて見たときは「そう!これこれ!」と思ったのでした。

ハードの充実やら、APIの公開やらでWebでできることが益々広がってきている昨今。
企画を色々練るよりも、思いついたらとりあえず実装してしまう方が遥かに速いなと痛感しました。

例えWebについてのアイデアじゃなくても、バーチャルでとりあえずテストできてしまうことも多い。

今までであれば、テストするにも会議を重ねて検討した末、予算を獲得してプロジェクトとして行う必要があった訳ですが、ことWebに関しては、スキルさえあれば個人レベルでサービスがリリースできてしまう。

そうなると、もっとコード書けたらいいなーと思うんだよなぁ。
それって、デザイナーがイラレとフォトショ使えるのと一緒の意味として、今後のクリエイターにとっては備わってて当たり前な職能になるんでしょうか?

「クリエイティブ志望です。使える言語はJava scriptとruby とcocoaです」

みたいな。
もしくは、全然違う領域になるのか。

個人的には、クリエイティブっていう職種自体の枠組みが全く変わってしまうんだろうなと思っている訳ですが。

ツールや表現手段に寄らないアイデアを開発できることと、それを実現するためのツールを使いこなせるスキル、もしくはナレッジを幅広く持っている(広く浅くでもいい)ということ。
しかもそれはクリエイティブという職種に限らず、むしろストプラの人の方が必要とするものであって、職種限らず全員が理解すべきことになるんだろうな、と思います。

その上で、最終的なブラッシュアップは職人的な人が請け負うんでしょう。


とりあえず、なんかWebサービス作ってみることから始めてみようかな。

Teiten - Keep shooting yourself
http://teiten.org/