日本ユニシスと電通の共同プロジェクト「空気が読めるコンピューターをつくろう」がおもしろいです。
プロジェクトについて
私達人間が共有していながらコンピュータシステムが持っていない、常識的な背景知識や感覚(以下:コモンセンス)をデータベース化し、活用することで、ゆくゆくは「適切な時に適切な知識・言葉を使える、人間のように空気が読めるコンピュータ」の実現を目指すプロジェクトです。また、特定の研究者や研究室で作るのではなく、生活者の皆さまにも楽しんでいただきながら参加して作り上げる、ユーザー参加型開発で実現を目指します。ということで、現在はデータベースのインプットプロジェクトと、アウトプットプロジェクトの2つのプロジェクトが動いています。
この、人工知能的なインタラクティブインターフェース、今のところ国内でまともに導入している例はあまり見かけないですが、今後は主流になってくるのかなと思っています。
ちなみに、海外の事例だとIKEAがバーチャルアドバイザーを導入してコスト削減していたり、インテルとMITの共同研究において、バーチャル・アドバイザーの導入前後でPCカメラのソフトウェアのダウンロード成功率が63%から85%に上昇するなど、効果が確認されているようです。
(余談ですが、この海外事例を知ったのが山岡隆志さんの「顧客の信頼を勝ちとる18の法則」で、アドボカシーマーケティングのための手段のひとつとして普通に紹介されていたことに、現状とのギャップを感じびっくりしました)
ユーザーインターフェースが人工知能的インタラクティビティを持つことで、ユーザーのリテラシーに頼る部分が小さくなり、利便性とか顧客満足に繋がるので、今後重要になってくるだろうと思ってるのですが、あんまり周りでそういう話を聞かないのは技術が追いついてないからなのかな?それとも僕が知らないだけなんでしょうか。
今回のプロジェクトはデータベースの解析によるものということで、テキストマイニング以上のどんな手法で解析するのか気になるところです。
コンテクストを関数化する感じ?
人工知能といっても色んなアプローチの方法があって、データベースを蓄積して解析するだけじゃなくてもっと高度な手法がたくさんあるので、どんな発展をしていくのかが楽しみですね。
生活者と向かい合うスペシャリストの電通が入っている点で、研究室とはちがった結果を出してくれるだろうと思っているので期待して推移を見守りたいと思います。
「空気が読めるコンピューターをつくろう」プロジェクト
http://omcs.jp/